「着崩しをめぐる攻防戦」
超ミニスカートにルーズソックスという例の着こなしも、さすがに影を潜めつつある今日この頃。とはいえ、学校から一歩出れば、スカートのウエストをぐりぐりと巻き上げて適度なミニ化を施すのが、女子高生の「たしなみ」としてすっかり定着していることも事実です。ところで最近、そんな彼女たちに正面からケンカを売るような、大胆な制服が登場しました。
問題の制服を発表したのは、国内で三本の指に入る大手制服メーカー。何年も前から「正しい制服の着こなし方」を学校の先生に代わって生徒たちに辛抱強くレクチャーするなど、きめ細かい活動で定評のある企業です。
もっとも、先生に言われようが制服メーカーに言われようが、何が何でもスカートを巻き上げたがる女子は出てくるもの。そこで開発されたのが「巻き上げ不可能なスカート」です。
見た目はごく普通のスカート。しかし実は両サイドのプリーツに沿って形状記憶合金製のワイヤが内蔵されているので、巻こうにも巻けない。絶対巻けない。しかもこのワイヤ、サイドのファスナと一体化しているため無理に取り外そうとすればファスナが壊れ、スカートそのものが使えなくなってしまうという、素敵にいじわるな構造になっています。
メーカーの話では「着崩し対策にはこういう方法もありますよ」というプレゼンテーションのつもりで作ったそうですが、今年、早くも複数の学校で採用が決まったとのこと。学校の先生方も、あのスタイルにはよほどうんざりしていたということでしょうか。
本来は生徒ひとりひとりの意識の問題である制服の着こなし(着崩し)を、「指導」という形ではなく物理的にコントロールしようというこの試み。生徒たちにどんなふうに受け止められるのか、なかなか興味のあるところです。こんな強行手段が必要なほどやんちゃな生徒たちが集う学校なら、遅くても夏休み明けあたりには「ワイヤ抜き」の裏技が開発されていそうな気もしますが、さてどうなることか。
ちなみにこのメーカーからは、男子生徒の腰履きズボン対策として「ローライズスラックス」なるものも提供されています。股上を浅くすることで、ズボンの「ずり下げマージン」を少なくするというアイデア商品。制服の着崩しをめぐる攻防戦は、まだまだ続きそうな気配です。
Posted: 土 - 6 月 17, 2006 at 04:36 午前